色々な出来事

僕が遭遇した出来事を書きます

激痛!幻の猿

突然ですが、皆さんはお家で何か動物を飼っていますか?

今日は僕がある猿と出会い、ふれあい、心を通わせる事で見えてきた「人間が変わる瞬間」について話したいと思います。ちなみに、猿というのは普通に動物の猿のことですので、豊臣秀吉に関する話を期待された方にはお詫び申し上げます。

 

出会いは突然でした。

先日、外出先から帰宅した僕がリビングへ行くと、そこに居たのです、子ザルが。大きさはだいたい手のひらくらい。見た目はリスザルのような感じです。そいつがリビングのカーテンレールの上に座っていたのです。

家にはその子ザル以外に誰もいないようで、事情も全く分かりません。「知らないサルと二人きりにするなよ。」「せめて、置手紙でサルの簡単な説明くらい残せよ。」喜怒哀楽でいうならば主に「怒」の感情が沸き起こりました。とにかく、僕には圧倒的に情報が不足しています。

この謎だらけのシチュエーション。密室に知らないやつと二人。確か、映画「SAW」もこんな状況から物語がスタートしていた気がします。すみません、それはちょっと格好つけ過ぎました。僕の場合、同じ部屋にいるのは子ザルでした。

 

何にせよ、この子ザルを一人でリビングに残す訳にもいきません。僕がいない隙に部屋を好き勝手に荒らしまくる、なんてことも考えられるからです。

試しに、そのサルに向かって腕を伸ばしてみました。もし、人に慣れているサルだったら、腕に掴まってくれるかなと期待してのことだったのですが、子ザルは全くためらうことなく僕の腕に飛び乗ってきました。

暴れたり噛みついてきたりもしない事から、かなり人に慣れていることが窺えます。不思議なもので、最初は急な子ザルの出現に困惑していた僕も、必死に腕にしがみついてくる様子に、子ザルのことがだんだん可愛く思えてきました。

 

そうなれば、僕とサルが打ち解けるのにそう時間はかかりませんでした。

子ザルを撫でてやったり、くすぐったりして一緒に遊びました。そして、一緒にじゃれあっているうちに、サルの方もテンションが上がったのでしょう。急に動きが俊敏になり、僕の服の中に入り込んできたではありませんか。そのまま、素早い動きで僕のお尻のあたりまで移動していきました。

 

その時です!僕は激痛に襲われました。右側のおしり、つまり、右尻(うしり)を噛まれた!直観的に分かりました。そう思った次の瞬間には僕はズボンの中から子ザルを引っ張りだし、そのまま目の前の池に投げてしまっていました。幸い、左尻(さじり)は無事でしたが、右尻は本当に強烈な痛みでした。我を忘れ、とっさにサルを池に投げてしまうくらいには痛かったのです。

さて、「家に池あるとか、凄いな(笑)」と思った方、いるでしょう。僕の家に池はありません。ですが、あの時、確かに僕の前には池が現れたのです。

 

なぜなら、これは僕が見ていた夢だったからです。今回、皆さんに読んでいただいたのは全て僕の夢の話です。騙すようなことをしてしまい、申し訳ありません。

ですが、今回のこの体験で僕は「人が変わる瞬間」を発見しました。そのキーは皆さんもお分かりですね?そう、「痛み」です。夢の中でなんでもありと言えど、僕は痛みを感じることで、思わず子ザルを池に投げてしまいました。それだけじゃない。痛みを感じた後で僕の前に池が現れたという事は、僕の潜在意識が「痛みの原因たるサル」を投げるためだけに池を作り出したという事です。自分で自分が恐ろしくなります。

 

このように、痛みは一時的にと言えど、人を変えてしまう可能性があるのです。僕は夢から覚めたあとで、サルに対して申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。朝から幻のサルのために涙を流す。喜怒哀楽でいうなら主に「哀」の感情でしょう。

 

後悔したって、あのサルはもう戻ってきません。皆さんはこんな後悔をしないためにも、どうか穏やかな気持ちで日々をお過ごしください。こんな辛い経験をするのは、僕で最後にしてください・・・・・・。